睡眠の質を高める&不眠にお悩みの方にオススメしたいヨガポーズ5選

「倦怠感や疲労感が抜けない」「日中ぼんやりして仕事や家事に集中できない」そんなお悩みを抱えている方は、睡眠不足&睡眠の質の悪さが原因かもしれません。今回は、睡眠の質を高めるポイントや睡眠と自律神経の関係、上質な眠りへと導くヨガポーズ5選をご紹介します。寝つきの悪さや中途覚醒、寝起きの悪さに悩んでいる方は必見です。睡眠の質を高めて、健やかな体と心を手に入れましょう!

本当に安眠できてる?自分で睡眠の質をチェックしてみよう

「睡眠」は一日の疲れを回復させる役割だけでなく、心身の調子を整えて健康を維持する役割も担っています。睡眠時間が短すぎるのはもちろん、質の悪い睡眠も心と体に悪影響を及ぼすため注意が必要です。まずは、自分が安眠できているかどうかをセルフチェックしていきましょう。

当てはまる?睡眠の質セルフチェック

  • しっかり眠っているのに日中ぼんやりする
  • 夜中に何度も目が覚める
  • ベッドに入って5分以内に眠りに落ちる、ソファなどで寝落ちしてしまう
  • いびきがひどいと指摘された(自覚している)
  • 寝起きにスッキリしていない
  • 肌荒れ、抜け毛が増えた

上記は、睡眠の質が悪い方や睡眠時間が足りていない方に多い症状の一例です。ただ単に睡眠時間が短いだけでなく、ときには「睡眠時無呼吸症候群」という病気によって睡眠の質が悪化している可能性もあります。「睡眠時間をとっているのにスッキリしない」「家族にいびきを注意された」といった方は、一度専門の医療機関に相談してみても良いかもしれません。

男性だけじゃない!女性にも多い「睡眠時無呼吸症候群」

睡眠中に何度も呼吸が止まったり浅くなったりすることで、慢性的な低酸素状態に陥る「睡眠時無呼吸症候群」。40代以降の男性に多いとイメージされていますが、女性は睡眠時無呼吸があっても、いびきがないことがあるため、特にホルモンバランスが大きく乱れる更年期以降は注意が必要です。

安眠できないことで生じるリスクとは?睡眠の質が下がることの悪影響

「疲れがとれない」「日中眠くなる」といった症状だけでなく、心身に大きなダメージを与える睡眠不足。次は、睡眠不足や睡眠の質が下がることで起こりうる悪影響をご紹介します。

安眠できないことで生じるリスクとは?
安眠できないことで生じるリスクとは?

体重増加

睡眠は、消化や新陳代謝といった“生きるために必要なエネルギーを変換するプロセス”を機能させる役割も担っています。睡眠不足はこのエネルギー消費を妨げてしまうため、新陳代謝の鈍化や体重増加を引き起こす原因になりうるのです。

血圧の上昇

日本人にも多い「高血圧症」は心臓発作や脳卒中を引き起こす可能性もある、非常に恐ろしい病気です。睡眠不足は血圧上昇を招く因子にもなります。毎晩しっかりと眠り、循環器系の働きを維持するよう心がけましょう

集中力、記憶力の低下

睡眠している時間は体だけでなく、心や脳も休息しています。そのため、質の悪い睡眠や睡眠不足が続くと、イライラや気分の落ち込み、倦怠感などを感じることもしばしば。脳の処理能力が落ちることによる集中力や記憶力の低下が日常生活に支障をきたす場合もあります。

肌の調子が悪くなる

皮膚にハリや潤いを与える水分や、バリア機能をもつ角層の構造を損なう原因にもなる睡眠不足。女性の大敵ともいえるシワやくすみ、しみ、肌荒れなどの肌トラブルを引き起こします

睡眠の質を高めて心も体もリラックス!熟睡するためのポイント

質の高い睡眠をとるためには、内臓の働きなどを調整する「自律神経」の働きについて知っておきましょう。

夜スムーズに入眠するためには、日中に活発化した「交感神経」の働きを抑えて「副交感神経」を優位にしなければなりません。日中と夜間でこの切り替えがうまくできない場合には、睡眠の質を下げる入眠障害や中途覚醒が起きてしまいます。とくに、ホルモンバランスが乱れやすい40代以降の中高年女性は自律神経が乱れやすいため要注意です。

自律神経を整える、5つの“寝る前”習慣

就寝前のヨガで心と体をリラックス

深呼吸をしながら筋肉の凝りや緊張をやわらげるヨガは、自律神経の乱れの改善に効果的です。寝る前にヨガを行う際は、副交感神経を活性化させる「腹式呼吸」を意識しましょう。のちほど睡眠の質を高めるヨガポーズを5つご紹介するので、ぜひ実践してみてください。

快適な室温をキープする

暑さや寒さは睡眠の質を下げる要因のひとつ。夏は室温26度・湿度60%前後、冬は室温18~23度・湿度50~60%に保つのが理想的です。エアコンや加湿器などを活用しながら、快適な温湿度をキープするようにしましょう。

入浴はぬるめのお湯にゆっくり浸かる

42度以上のお湯は、交感神経を優位にして体を興奮状態にしてしまうため要注意。適切な時刻に40度程度の高すぎない湯に浸かるようにしましょう。

スマホを見ながら就寝はNG

スマホやパソコンなどから発せられる「ブルーライト」には、脳の覚醒を助長する働きがあります。長時間のスマホは夜更かしの原因にもなるため、就寝時間の1~2時間前にはスマホを控えるようにしましょう。

カフェイン摂取を控える

コーヒーや緑茶、栄養ドリンクなどに含まれるカフェインには、心と体を覚醒させる作用があります。中途覚醒や入眠障害の原因になるため、就寝3~4時間前から摂取は控えたほうが賢明です。

自律神経を整えて安眠へ!不眠の方&ヨガ初心者におすすめの簡単ヨガポーズ5選

毎日ハツラツと過ごすためには、心身を健やかにする「上質な睡眠」が必要不可欠です。自律神経を整えるヨガを就寝前の習慣にして、最高の“ぐっすり感”を手に入れましょう!

①らくだのポーズ

胸を開くことで呼吸がしやすくなり、自律神経を整えやすくなる「らくだのポーズ」
胸を開くことで呼吸がしやすくなり、自律神経を整えやすくなる「らくだのポーズ」

体を大きく後ろに倒し、胸を開いた姿勢が“らくだの背中”に見えるこのポーズ。胸を開くことで呼吸がしやすくなり、自律神経を整えやすくなります。肩や腰など、全身をしっかりほぐせるためデスクワークや立ち仕事の方にもおすすめです。

実際にポーズをとってみましょう

難易度:普通

  1. 膝立ちの状態で脚を肩幅に開き、両手を腰に当てましょう。
  2. 息をゆっくりと吸いながら上半身を少しずつ後ろに反らしていきます。
  3. 余裕のある方は、上半身を反らした状態をキープしながら右手で右のかかと、左手で左のかかとをつかみます。
  4. 胸を天井に向けて開き、ゆっくりと呼吸をしながらキープしましょう。
  5. 両手を腰に戻して最初の状態にゆっくりと戻していきます。

らくだのポーズのポイント

  • 上半身を反らすときは腰から曲げるのではなく、お腹を前に突き出すようなイメージで。腰から無理に曲げてしまうと効果が半減するほか、ケガの原因にもなります。
  • つま先を立てて行うことで、かかとがつかみやすくなります。無理をすると思わぬケガにつながるため、自分に合った軽減方法を取り入れるようにしましょう。

②チャイルドポーズ

体をリラックスさせる「チャイルドポーズ」
体をリラックスさせる「チャイルドポーズ」

赤ちゃんのように背中を丸くした姿勢で、体をリラックスさせる「チャイルドポーズ」。先ほどご紹介した「らくだのポーズ」で背中を反らしたあとは、グッとまるめて心地よさを感じましょう

実際にポーズをとってみましょう

難易度:易しい

  1. 正座の姿勢で息を大きく吸います。このとき顎は少し引き、背筋をピンと伸ばしましょう。
  2. 息を吐きながら上半身をゆっくり倒し、おでこを床につけ、両手は前に伸ばします。
  3. 首や肩の力を抜いて、体の重さに身を任せてリラックスしましょう。
  4. ポーズが整ったら、ゆっくりと5回程度呼吸を繰り返しましょう。

チャイルドポーズのポイント

  • 股関節がきついと感じたら、膝を少し左右に開き、上半身の下に枕やクッションを置いてポーズを取りやすくしましょう。
  • 肩が痛いと感じた方は、両手を前に伸ばす際に肘を少し曲げるか、両手を体側に伸ばしましょう。
  • 体と心をリラックスさせながら取り組みましょう。

③ガス抜きのポーズ

ゆっくりと優しく下腹部に刺激を与える「ガス抜きのポーズ」
ゆっくりと優しく下腹部に刺激を与える「ガス抜きのポーズ」

脚を使って、ゆっくりと優しく下腹部に刺激を与える「ガス抜きのポーズ」。血流を促進させることによって、老廃物の排泄や便秘の改善などの効果を得ることができます。ダイナミックな動きではないため、寝る前にベッドの上で簡単にトライできます。

実際にポーズをとってみましょう

難易度:易しい

  1. 仰向けに寝転がり、両膝を抱えます。
  2. 吸う息でお腹を大きくふくらませながら両膝を抱えている両手を少し緩め、吐く息でお腹をへこませながら両膝を胸に引き寄せます。
  3. 体を元に戻し、呼吸を整えます。
  4. 一連の動作を数回繰り返しましょう。

ガス抜きのポーズのポイント

  • 大きく呼吸することで副交感神経が優位になり、安眠効果やストレス軽減も期待できます。
  • 吸う息でお腹を膨らませ、吐く息で太ももで下腹部を刺激するように胸に近づけましょう。
  • 呼吸を意識しながらお腹をしっかり動かすことで、腸に刺激が届き便秘防止やガスだまりによるおなかの張りを予防できます。

④わにのポーズ

お腹や腰、お尻にアプローチできる「わにのポーズ」
お腹や腰、お尻にアプローチできる「わにのポーズ」

お腹や腰、お尻にアプローチできる「わにのポーズ」。全身をストレッチできるため、骨盤の歪みを整える効果やリラックス効果が期待できます。就寝前にベッドの上で簡単に行えるのも嬉しいポイントです。

実際にポーズをとってみましょう

難易度:普通

  1. 仰向けの姿勢のまま、右膝を両手で抱えます。伸ばしている左足は力を抜いてリラックスさせましょう。
  2. 右手は真横に伸ばし、右膝を左に倒しながら、顔を右方向へ向けます。
  3. 伸ばした右腕と肩、胸まわりをストレッチさせながら数呼吸キープします。
  4. 反対側も同じ手順で行いましょう。

わにのポーズのポイント

  • 副交感神経を優位にする腹式呼吸を意識しながら、全身の力をリラックスさせていきます。
  • 真横に伸ばしている方の肩が床から浮いてしまうと、ツイストが浅くなり効果が半減。体をしっかり床につけた状態でねじっていきましょう。

⑤シャバーサナのポーズ

就寝前のリラックスタイムにおすすめな「シャバーサナのポーズ」
就寝前のリラックスタイムにおすすめな「シャバーサナのポーズ」

日本語では「しかばねのポーズ」と呼ばれる、「シャバーサナ」。ダイナミックな動きもないため、就寝前のリラックスタイムにおすすめです。リラックス効果やストレス軽減効果が期待できます。

実際にポーズをとってみましょう

難易度:易しい

  1. 仰向けの姿勢で、脚を肩幅よりも少し大きめに開きます。両手は体側に伸ばした後、体から少し離すことで脇の下に少しスペースができるようにします。
  2. 目を閉じ、手のひらを天井方向に向けます。
  3. 鼻から大きく息を吸い、吐く息で力を抜いて楽にしましょう。
  4. つま先から頭まで全身の力を抜いた状態で、ゆっくり深呼吸しながらリラックスしましょう。

シャバーサナのポーズのポイント

  • シャバーサナの後そのまま寝てしまってもいいように、行う前に電気を消すこともおすすめです。

上質な睡眠は、さまざまな不調を解消し、健やかな体を手に入れるための第一歩です。「最近疲れがとれず体がだるい」「肌荒れや抜け毛が気になる」という方は、ぜひご自身の睡眠について見直してみてください。睡眠は人生の“3分の1”にあたる時間だからこそ、本記事でご紹介したヨガを就寝前に取り入れて、より快適な時間へとアップデートしていきましょう。

この記事を読んだ人はこちらの記事も読んでいます。

カテゴリー

人気記事

  1. 【専門家監修】朝にバナナは食べない方がいい?朝バナナのメリットとデメリットを解説

  2. 【非推奨】夜ご飯を食べないダイエットを1ヶ月したらどうなる?!効果や注意点も解説

  3. 【ベンチなし】大胸筋を鍛えるダンベル筋トレ3選+α!初心者用メニューを紹介

    【ベンチなし】大胸筋を鍛えるダンベル筋トレ3選+α!初心者用メニューを紹介

  4. 【トレーナー監修】背筋を鍛えるダンベルメニュー5選!ダンベルの適切な重量も紹介

  5. 【プロ監修】最強自重トレーニング5種目!1週間のメニューを紹介

ピックアップ記事

おすすめアイテム

人気タグ