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自分に合うヨガを選べず迷っている方に向けて、ヨガインストラクターが「ホットヨガ」と「常温ヨガ」の違いや効果、取り入れ方を解説します。本記事を参考に、ご自身のお悩みや目的に合ったヨガを選んでいきましょう。
目次
さまざまな種類があるヨガですが、大きく分けると「ホットヨガ」と「常温ヨガ」に分類できます。まずは、ホットヨガの特徴や効果を詳しく見ていきましょう。
インド人のビクラム・チョードリー氏が、約40年前にはじめたと言われている「ホットヨガ」。体の柔軟性が高まる高温多湿の部屋で行い、発汗と水分補給を繰り返すことで新陳代謝を促します。室温40度前後、湿度50〜60%の環境がベスト。常温のヨガと比べ汗をかきやすいため、激しく動かずゆったりとポーズをとっていきます。
特徴は、高温多湿の室内でヨガを行うことによる発汗作用です。なにもしていなくてもじんわりと汗をかき、代謝を高めてくれます。入浴中のような感覚なので、体がほぐれてリラックスした状態でヨガに取り組めます。
軽い動きでもじっとりと汗をかくホットヨガは、運動が苦手な方にもおすすめ。具体的にどのような効果が得られるのかチェックしていきましょう。
高温多湿の部屋で体を動かすことで血行が促進され心拍数も上昇しやすいため、十分カロリーを消費できます。運動が苦手な方でも無理なく運動不足を解消できますよ。
高温多湿の環境での運動のため、大量の汗をかき、少ない動きでもカロリーを消費しやすくなります。また、ホットヨガで実施されるポーズは、筋肉を鍛えて硬く強い体を作るというより、体の内側のインナーマッスルを鍛えるポーズがメイン。しなやかで女性らしい体型を目指している方にもおすすめです。
大量の汗をかくことで毛穴の汚れを排出し、新陳代謝を促してくれます。新陳代謝が活発になれば、肌のターンオーバーも促され健康でうるおいのあるお肌に。また、ホットヨガを続けることで汗をしっかりかくことができる体になると、毛穴の開閉機能もアップ!毛穴に汚れが溜まりにくくなり、ニキビや赤みといった肌荒れ防止につながります。
高温多湿下でヨガをすることで、血行が促進され、手先や指先までしっかりと血が巡るように。多くの女性を悩ませる「末端冷え症」の症状も徐々に緩和されていきます。
ホットヨガの呼吸法には、下腹部の引き締めや歪んだ骨盤を元に戻す効果があります。姿勢改善効果が期待できる「猫のポーズ」など、ホットヨガには体の歪みを改善し、姿勢を整えてくれるポーズも多数。内臓の下垂による体調不良や、姿勢の悪化に悩んでいる方にもおすすめです。
猫のポーズについて、もっと知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
体の柔軟性が高まる温度・湿度の中で気持ち良く行えるホットヨガですが、注意すべきことはあるのでしょうか?
高温多湿下で行うホットヨガは、通常のヨガよりも大量の汗をかきます。脱水を防ぐため、しっかりと水分を摂ることが大切です。体内の水分が不足すると、血がどろどろになったり血流や代謝が悪くなってしまいます。
大量の汗をかいた後はしっかりとシャワーで汗を流したり、タオルで汗を拭き取ったりしましょう。汗をかいたまま放置していると、汗が乾くとともに肌が乾燥します。その乾燥した肌に汗が付着することで雑菌や汚れが毛穴に入り、肌荒れの原因になってしまうのです。
次は、常温ヨガの特徴や効果を見ていきましょう。ホットヨガとはどのような違いがあるのでしょうか?
常温ヨガは、体にストレスのかからない快適な温度(22〜27度)で行うヨガです。ホットヨガのような高温多湿の環境が苦手な方におすすめです。環境を問わないため、スタジオだけでなく自宅はもちろん、芝生や砂浜などの屋外でも気軽に取り組めます。
ヨガには多種多様な流派がありますが、常温で行うヨガの種類は非常に多いため、いろんな流派を試してみたい方にもぴったりです。
ホットヨガとの違いは、やはり“ヨガを実施する環境”にあります。ホットヨガは何もしなくても汗が出ますが、常温ヨガは自身の筋肉を使って熱を生み出すため、汗が出るまでに時間がかかるうえ、運動量が多いポーズを行ってもじんわりと汗をかく程度です。
しかし、呼吸をしっかり深めることで、自分でエネルギーを生み出し代謝しやすい体に近付きます。
ホットヨガと比べて、常温ヨガにはどんな効果やメリットがあるのでしょうか?
ホットヨガは、高温多湿という環境のため呼吸を深めにくいというデメリットがあります。呼吸が浅いと興奮したときなどに優位になる「交感神経」が活発化し、体は緊張状態になります。
一方の常温ヨガは自分の呼吸に集中しやすく、深い呼吸が可能です。新鮮な酸素を体内に取り込み血流が良くなることで代謝が上がったり、冷え性や肩こりが改善したりと、さまざまな効果が期待できます。
自然な環境下で実施するため、呼吸や瞑想に取り組みやすいのも魅力。副交感神経に働きかけられるため、さらなるリラックス効果を感じることができるでしょう。
ホットヨガの環境に比べると体への負担が軽減されるため、さまざまなレベルのヨガにピッタリ。ベーシックな「ハタヨガ」から、「アシュタンガヨガ」や「パワーヨガ」といった運動強度が高いヨガまで幅広いヨガに挑戦できます。また、常温ヨガではヨガベルトやヨガブロックといった補助器具を活用することも可能。ポーズの練習が容易になり、さらにポーズを深められます。
ホットヨガは汗を大量にかくため、ヨガ終了後すぐにシャワーを浴びることが多いです。そうなるとシャワーグッズやタオル、メイク道具、ヘアケア用品など多くの荷物を持っていくことに……。
一方で常温ヨガはじんわり汗をかく程度のため、シャワーの必要がなく、メイクをしたままレッスンを受けることも可能です。スタジオのレッスンであれば、シンプルな荷物で手軽に通え、自宅でオンラインレッスンを受けられるのも常温ヨガの嬉しい点です。
ホットヨガ、常温ヨガには共通の特徴もあります。
ホットヨガの特徴として運動不足解消を挙げましたが、常温ヨガも全身を大きく動かすポーズなどを多く取り入れると十分な運動になります。そのほか、血行促進による冷え性の改善やむくみの解消、背骨や骨盤を正しい位置に戻し歪みを改善してくれるポーズは、ホットヨガと常温ヨガどちらにもあります。
「ホットヨガにするか常温ヨガにするか迷っている」という方は、ご自身の悩みや目的に合わせて選んでみましょう。ここでは、お悩み&目的別におすすめのヨガをご紹介します。
むくみは、細胞と細胞の間に不要な水分が溜まり、排泄されずに停滞している状態のことです。本来不要な水分は静脈やリンパ管に流れて汗や尿として体外に排出されますが、運動不足や血行不良、体内の水分不足、骨盤の歪みによって老廃物の排出がスムーズにいかないと、それらが細胞間に停滞し、むくみを引き起こします。
ホットヨガは、そんなむくみの解消に効果テキメン!血行促進やインナーマッスルの強化、体の歪みの解消などにより、むくみを改善・軽減できるのです。
自律神経の乱れによる体調不良にお悩みの方におすすめしたいのは、常温のヨガです。適度な運動が自律神経のバランスを整え、症状を軽減してくれます。汗をかくことで気分がすっきりして倦怠感がなくなり、精神的な充実感も得られますよ。
常温ヨガをおすすめする理由は、その「呼吸法」にもあります。意識を呼吸に集中させてゆっくりと深い呼吸を繰り返すことで、副交感神経が優位に。心身ともにリラックスした状態に近付きます。
寝る前に自律神経を整えるヨガにトライしたい方には、こちらの記事がおすすめです。あわせてチェックしてみてくださいね。
ご紹介したとおり、ヨガを通してゆっくりと深い呼吸をすることは心身のリラックスにつながります。リラックス目的でヨガをしたい方は常温ヨガがおすすめです。
リラックスにつながるヨガの、日常への取り入れ方については、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
「汗をしっかりかいて運動したい」「ダイエットして理想の体に近付きたい」という方にはホットヨガがおすすめ。ポーズの難易度は高くないため、運動が苦手な方もトライしやすいでしょう。
一方で、どんな場所でも気軽にトライできるのが常温ヨガの魅力!多種多様なヨガの流派やポーズに挑戦したい方、深い呼吸を意識したヨガを行いたい方、自律神経の乱れからくる体の不調を改善したい方、リラックスしたい方には常温ヨガがおすすめです。ご自身の目的に合わせて最適なヨガを選び、健やかな体を手に入れてくださいね。
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