【40~50代女性向け】ぽっこりお腹の脂肪を落とす方法は?更年期特有の原因も解説
監修者情報
山本 信子
ヨガ講師・ライター
2015年にヨガの聖地であるインドのリシュケシュにて資格を取得。
夫の駐在に帯同したインドネシアで日本人、インドネシア人の女性向けにヨガレッスンを行う。
インナーマッスルを鍛える動きのあるレッスンが得意。マタニティヨガ、子連れヨガクラスの指導経験あり。
■資格
・全米ヨガアライアンス(RYT200)
・キッズヨガ指導者養成講座修了
40代・50代女性がぽっこりお腹になりやすい原因
一般的に、更年期を迎える40〜50代の女性にはさまざまな体の変化が現れます。そのひとつがぽっこりと出たお腹や太りやすさです。20〜30代の頃と食生活や生活習慣などは大きく変わっていないはずなのに、じわりと体重が増えていたり、運動や食事制限をしても体重が落ちないと感じる方もいるかもしれません。こうした体重増加やぽっこりお腹は、加齢とどのような関係があるのでしょうか?
更年期によるホルモンバランスの変化
40~50代に現れる更年期の不調の多くは、女性ホルモンの分泌が減ることによるホルモンバランスの乱れが原因です。なかでも、女性ホルモン「エストロゲン」は代謝を促し内臓脂肪を蓄えにくくする働きがありますが、更年期でエストロゲンの分泌が減ると内臓脂肪が少しずつ体に蓄積されやすくなります。
また、更年期につきやすい「内臓脂肪」は、内臓器官の間を埋めるようにつきます。おへそを中心とした胴まわりにつきやすく、これがぽっこりお腹の原因になるのです。
そのほかにも、女性ホルモンの減少が自律神経を乱すことで、ストレスによる過食が起きやすいことも肥満の原因のひとつと考えられます。
加齢や運動不足による基礎代謝の低下
年を重ねるごとに基礎代謝は低下します。エネルギー消費の中でも最も割合の大きい基礎代謝による消費が減ると、使い切れないエネルギーが脂肪として蓄えられます。また、日常的に十分な運動をしていないと、摂取したエネルギーを使い切れないだけでなく、筋力が低下して基礎代謝量が少なくなり、よりエネルギーが余ってしまいます。
また、20~30代の頃と食事内容や量を変えていない場合は、エネルギー過剰で体がカロリーを消費しきれません。自身の基礎代謝の減少を意識した食事量にする、カロリーコントロールをするなどの注意が必要です。
便秘による下腹部の膨張
常に便が腸に溜まっている便秘の状態だと、下腹がぽっこりと張り出してしまうことがあります。便秘は運動不足や水分・食物繊維などの不足、また、甘いものやインスタント食品を頻繁に食べて腸内に悪玉菌が増えることで、腸内環境が悪化して起こります。ぽっこりお腹を解消するためにも、便秘の方は早急に改善していきましょう。
骨盤のゆがみ
骨盤がゆがむと内臓を正しい位置に保てなくなり、内臓が下腹へと下がってぽっこりお腹の原因になることがあります。骨盤がゆがむ原因は、デスクワークなどで長時間座りっぱなしでいることやスマホの使いすぎで前傾姿勢が続くなど、姿勢の悪さが主な原因です。
冷え・むくみ
座りっぱなしで血流やリンパの流れが悪くなったり、脂肪分の多い食事によって消化不良を起こすことで、血流や水分代謝が悪くなりむくみが発生します。むくみは冷えを招き、冷えから内臓を守るために下腹は脂肪をため込もうとするのです。
40〜50代女性がぽっこりお腹を防ぐための方法
内臓脂肪の増加は、更年期に生じるぽっこりお腹の原因のひとつです。すぐにエネルギーへと変わる内臓脂肪は、皮下脂肪に比べて落としやすいという特徴があります。食事や運動などを見直して、ぽっこりお腹を解消していきましょう。
食事内容の見直し
摂取カロリーを減らすことも大切ですが、それだけではぽっこりお腹はなくなりません。食べるもの、食べ方に気をつける必要があります。
①腹八分目にする
代謝が落ちているため、若いころと同じ量を食べてはいけません。腹八分目を基本とし、食べすぎたときは次の食事で調整するなどして、食べ過ぎを防ぎましょう。
②バランスの良い食事を摂る
基本は和食の一汁三菜を心がけましょう。主食も白米ではなく麦や雑穀、玄米を混ぜたり、パンも白いパンではなく、黒パンや全粒粉パンなどを選び、ミネラルや食物繊維も一緒に摂りましょう。
また、脂肪の多い食事は内臓脂肪を蓄えるもとに。低脂質かつ、筋肉を作るたんぱく質を十分に摂るように心がけましょう。たんぱく質が不足すると筋肉を分解してエネルギーを作ろうとするため、筋肉を維持できず体力や免疫力も落ちてしまいます。
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③糖質を控える
糖質を多く含むお菓子も摂取カロリーオーバーになり、内臓脂肪を蓄える原因のひとつになります。間食をとる際は、カロリーの高いケーキやクッキーなどより、ヨーグルトやカカオ比率の高いチョコレート、ナッツ、果物などを取り入れて少しでも糖質を控えるようにしましょう。
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定期的に体重を計る
体の状態を知るために、体重計に乗ることも大切です。毎日量るのが理想ですが、3日に1回もしくは1週間に1回など、自分に合うペースで定期的に計測しましょう。この習慣がぽっこりお腹を防ぐ意識を高めます。また、体重の変化を把握することで、自身の状況を理解し、健康的な体重管理につながります。
睡眠時間を削らない
睡眠時間が短くなると、レプチン(食欲抑制ホルモン)の分泌が低下して、グレリン(食欲増進ホルモン)の分泌が増えます。つまり、睡眠時間が短いと食欲に関係するホルモンのバランスが乱れて食欲が増進してしまい、肥満につながりやすいと考えられるのです。
一概には言えないものの、食欲を抑えるために睡眠時間は6〜7時間以上とることをおすすめします。しっかりとした睡眠を心がけることで、健康的な体重管理につながります。
ちょっとした運動を心がける
日常にちょっとした運動を取り入れましょう。例えば、普段から正しい姿勢を保つことを心がけたり、電車では立つ、階段を使うなどの小さな動作の積み重ねが効果的です。これらのほんの少しの動きがぽっこりお腹の解消への第一歩です。自宅でもできる脂肪燃焼トレーニングについては次章で紹介します。
【40〜50代女性向け】お腹まわりの脂肪を落とすトレーニング5選
内臓脂肪を燃やすには、お腹まわりの筋肉、特にインナーマッスルを鍛えることが効果的です。自宅でいつでも簡単に取り組めるものばかりなので、ぜひ毎日の習慣にしてください。
仰向けドローイン
ドローインはお腹を使った呼吸のトレーニングで、腹筋群である腹横筋や内腹斜筋などのインナーマッスルを鍛えることができます。特別な機器は不要なうえ、短い時間で行えるため、初心者の方でも挑戦しやすいトレーニングです。
仰向けドローインのやり方
難易度:易しい
- 床に仰向けの姿勢で寝て、両膝を立てます。
- お腹の動きを確認したい場合は、両手をお腹に添えてみましょう。
- 腹式呼吸をします。息を吸ってお腹を膨らませ、息を吐きながらお腹を小さくしぼませます。
- 腹式呼吸を何度か繰り返しましょう。
- 息を吐き切ってお腹が“これ以上しぼまない”ところまでいったら、その状態をキープしつつ、浅い呼吸を繰り返します。
- 5の状態を10〜30秒キープしたら、お腹への力をゆるめます。
- 2〜3回繰り返します。慣れてきたら回数を増やしてみましょう。
仰向けドローインのポイント
呼吸は、鼻から吸って口から吐きます。決して息を止めないように気をつけましょう。
お腹をしぼませるときは、脇腹や背中側のお肉も中心に向かって小さく集めるような意識で行うと、より多くのインナーマッスルを鍛えることができます。
しぼませた状態をキープすることが難しい場合は、まず腹式呼吸だけを練習することをおすすめします。
クランチ
腹直筋上部を鍛えるエクササイズです。体の前面を鍛えることで腰痛の解消や姿勢改善にもつながり、全身の脂肪も燃焼しやすくなるのでぽっこりお腹にも効果的です。
クランチのやり方
難易度:普通
- 仰向けの状態になり、両手は頭の後ろにつけます。
- 両膝を90度に曲げた状態で、膝を揃えます。
- 腰を痛めないよう背中を少し丸め、息を吐きながらおへそを見るように上体を持ち上げます。
- 腹直筋上部に力を入れながら、肩甲骨が床から離れるくらいまで上げます。腰まで浮かないように気をつけましょう。
- 吸う息で、ゆっくりと頭が床につかないところまで戻します。
- 10~15回を3セット行います。
■クランチのポイント
反動を使わずにゆっくり行います。息をつめると首肩ばかりに力が入るため、動作に合わせて呼吸を続けることも意識しましょう。
レッグレイズ
腹筋下部と腸腰筋を鍛えるトレーニングです。ぽっこりお腹がスッキリするだけでなく、姿勢改善の効果も期待できます。
レッグレイズのやり方
難易度:易しい、普通
- 仰向けの状態になり、両足を伸ばします。両手は体側に伸ばし、お尻の下に少し入れ込みます。
- 両足を揃え、息を吐きながら足をゆっくりと持ち上げます。
- 息を吸いながらゆっくりと、ギリギリ床につかないところまで両足を下げます。
- 2~3を10回、3~5セット行います。
■レッグレイズのポイント
息を吐きながらおへそを床に引き付け、腰を平らにして床に接地させると、腰を反らさずに両足を引き上げやすくなります。両足を曲げて行うと難易度が下がるので、ご自身の運動レベルに適した方法で取り組むとよいでしょう。
\\\トレーニング中の負荷を軽減///
ヒップリフト
ヒップリフトは大殿筋を鍛えることで、お尻まわりの脂肪を燃焼しやすくし、ヒップアップ効果も期待できます。さらに、脊柱起立筋を鍛え、姿勢を改善する効果も。正しい姿勢を維持するための筋力も養えます。
ヒップリフトのやり方
難易度:普通
- 仰向けに寝て、膝の角度が90度になるように、膝を立てましょう。このとき、両手は体の横に置きます。
- 足と肩甲骨・頭で体を支えながら、お尻を持ち上げます。
- 膝から肩までが一直線になるまでお尻を上げたら、ゆっくりと下ろして元の体勢に戻りましょう。
- 3〜4を繰り返し行います。
ヒップリフトのポイント
ヒップリフトのポイントは、動作に合わせた呼吸です。お尻を持ち上げて力むときに息を吐き、力をゆるめてお尻を下ろすときに吐き出すと動作をしやすくなります。また、しっかりとお尻の大殿筋に力が入っているかに注意しましょう。反動を使ったり、ほかの筋肉を使ったりすると効果が下がってしまいます。
プランク
プランクとは、うつ伏せになった状態で前腕・肘・つま先で体を支えながらお尻を持ち上げ、その姿勢をキープする体幹トレーニングです。このエクササイズは背中や肩、お尻、脚の筋力を高め、姿勢を改善する効果があります。また、体幹の強化によって体の安定性が増し、日常生活やスポーツパフォーマンスの向上にもつながります。
プランクのやり方
難易度:易しい
- 腕立て伏せの姿勢になります。
- 両腕を肩幅に広げて地面につけ、お尻を持ち上げます。左右の肘、つま先の4点で体を支えます。肘は肩の真下に置くことがポイントで、手のひらは顔の下で組むか床につけましょう。
- 頭の先からかかとまで、一直線になることをイメージします。 お尻が上に突き出したり、腰が下がりすぎないように注意しましょう。
- 呼吸は止めずに、姿勢を30秒~1分間キープします。
プランクのポイント
プランクの一番のポイントは、体を一直線に保つことです。 最初は腰が下がってしまいがちなので注意しましょう。 逆に、腰が上がりすぎてしまってもいけません。お尻を引き締め、腹筋と背筋を意識すると姿勢をキープしやすくなります。
特に初心者はプランクの姿勢の維持は負荷が高いので、無理をせず自分のペースで挑戦してみてください。
更年期のぽっこりお腹は食生活と運動習慣で改善しよう
更年期はホルモンバランスの乱れからさまざまな不調が現れます。更年期でつきやすくなった内臓脂肪が原因で、肥満やぽっこりお腹に悩んでいる方も多いでしょう。内臓脂肪を減らすうえで大切なのは、食事と運動を見直すこと。糖質や脂質の多い食事や食べ過ぎを避け、バランスの良い食事を腹八分目の量でいただきましょう。
また、インナーマッスルを鍛える筋トレや、代謝を上げる有酸素運動も効果的です。バランスのよい食事と運動の習慣をコツコツ続けて、ぽっこりお腹を撃退しましょう!
今回記事の中でご紹介したトレーニング以外に「立ったままできるドローイン」を動画で紹介しています。気軽かつ効果を実感したい方は、ぜひ動画を参考にして実践してみてくださいね。
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