【画像付き】ヨガの三日月のポーズとは?期待できる効果と正しいやり方を解説
監修者情報
山本 信子
ヨガ講師・ライター
2015年にヨガの聖地であるインドのリシュケシュにて資格を取得。
夫の駐在に帯同したインドネシアで日本人、インドネシア人の女性向けにヨガレッスンを行う。
インナーマッスルを鍛える動きのあるレッスンが得意。マタニティヨガ、子連れヨガクラスの指導経験あり。
■資格
・全米ヨガアライアンス(RYT200)
・キッズヨガ指導者養成講座修了
ヨガの三日月のポーズとは?
三日月のポーズはその名のとおり、体を三日月のように反らすヨガのポーズです。足を前後に開いて両手を上に伸ばし、背中を反らすシルエットが三日月のように見えることから、「三日月のポーズ(Crescent Moon Pose)」と呼ばれています。
【女性に嬉しい】三日月のポーズ4つの効果
三日月のポーズを行うと、下記の効果が期待できます。
- 骨盤のゆがみ改善
- 肩こり軽減
- 体の引き締め効果
- 冷え・むくみ・便秘の改善
骨盤のゆがみ改善
女性は男性に比べると筋肉量が少なく骨盤を支える力が弱いため、骨盤がゆがみやすいと言われています。また、女性は出産に伴い骨盤が緩み、ゆがみやずれが生じることも。骨盤がゆがむと姿勢が悪くなり、腰痛やぽっこりお腹などの体型の崩れを引き起こす可能性があります。三日月のポーズは骨盤まわりの筋肉をほぐし、鍛えることもできるため、骨盤のゆがみの改善が期待できます。
肩こり軽減
三日月のポーズの腕を上に大きく伸ばし上体を反らす動きは、首や肩のストレッチ効果が期待できます。肩や首の筋肉を鍛え、可動域が広がると血流が促進され、筋肉の緊張がほぐれて肩こり・首こりが軽減されます。
体の引き締め効果
全身のバランス感覚を要する三日月のポーズは体幹を鍛え、体全体の引き締め効果が期待できます。脚を前後に開き膝を曲げて体を支えるため、特に太ももや腹筋の引き締めに効果的です。
冷え・むくみ・便秘の改善
三日月のポーズは股関節をしっかり開くポーズのため、鼠径部が刺激されて腰やお腹まわりなどを中心に下半身の血行がよくなり、冷えの解消につながります。また、鼠径部にはリンパが多く集まっているので、刺激することで老廃物を流し、むくみや便秘解消効果も期待できます。
【画像付き】三日月のポーズの正しいやり方
三日月のポーズはその名のとおり、体を三日月のように反らせるヨガのポーズです。ここでは、三日月のポーズで得られるさまざまな美容健康効果をしっかりと感じられるよう、ポーズの正しいやり方を解説します。
三日月のポーズの手順
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四つん這いになり、両手を肩の真下に置きます。両膝の間はこぶし一つ分くらいあけましょう。
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右足を手と手の間に置きます。左足のつま先は床につけてかかとを床から離します。
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両手を床から離し、上半身を起こします。右膝が直角になるように意識しましょう。
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左足の膝下を床につけ、足の甲も床につけます。
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ゆっくりと息を吸いながら両手を合わせて天井方向へ引き上げ、背筋を伸ばします。息を吐きながら上半身を後方へ反らします。 このまま30秒ほどキープします。 左右の足を変えて同じように行います。
三日月のポーズのポイント
- つま先の方向は正面、腰は重心を低く保ち、後ろの足に引っ張られて浮き上がらないように意識しましょう。
- 踏み出した膝が外に開いてしまうと効果が半減してしまうので、膝はまっすぐ正面に向けるようにしましょう。
- リンパの流れや血流を良くする効果があるため、仕事終わりの夕方や夜に行うとより効果が期待できます。
ここからはポーズを行う際に気を付けるべき点を3つ紹介します。
腰の反り過ぎは腰痛の原因になる
上体を反らしすぎると、骨盤が前に傾いて腰を痛める原因となるため注意が必要です。背中を無理に反らそうとせずに、尾骨を下げて骨盤を立てることを意識しましょう。
肩に力が入ると肩こりの原因になる
両手を上げるとき、肩に力が入ったり肩が上がってしまうと肩こりの原因になってしまいます。肩甲骨を寄せて、肩を耳から離すイメージで肩を下げ、肩まわりをリラックスさせた状態で取り組みましょう。
膝が足首より前に出ると膝を痛める原因になる
股関節が硬く前後の開脚が十分でないと、前に出して曲げた膝が足首より前に出てしまう傾向があります。また太ももの筋力が足りず、膝が外側や内側に傾いてしまう場合もあります。膝が前に出すぎたり左右に倒れると膝に負担がかかり膝を痛める原因になってしまうので、膝の位置は足首の上でキープするよう気を付けましょう。
初心者におすすめのシークエンス|キャットアンドカウ
三日月のポーズはバランス感覚と、下半身でしっかりと体を支える筋肉が必要であるため、初心者には難しいと感じるかもしれません。そこでおすすめしたいのが、キャットアンドカウから三日月のポーズに入るシークエンスです。シークエンスとは数種類のヨガのポーズを連続で行うことを意味し、最適な順番で行うことで効果が高まることが期待できます。キャットアンドカウのポーズは、四つん這いの姿勢で行う簡単なポーズです。背骨や骨盤がストレッチされるので、そのあとの三日月のポーズに入りやすくなります。
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三日月のポーズに関するQ&A
ここからは、三日月のポーズに関する細かな疑問にQ&A形式でお答えします。
どんなポーズと組み合わせるのがおすすめ?
基本の三日月のポーズをしっかりとれるようになったら、そのほかのポーズと組み合わせたシークエンスに挑戦してみましょう。複数のポーズを組み合わせることで、より多くの効果を期待できます。ここでは、三日月のポーズ~ねじった三日月のポーズ~ランジのポーズのシークエンスをご紹介します。
ねじった三日月のポーズ
三日月のポーズのあと、上体をねじって肘を膝の外側にかけ、両手を胸の前で合わせるポーズです。膝が内側に入らないように気を付けましょう。リンパ節を刺激して体内の老廃物を流してくれるので、むくみや疲れが気になっている方におすすめです。
ランジのポーズ
ねじった三日月のポーズのあとは、後ろの膝を床から離し上体をまっすぐに戻したランジのポーズに挑戦してみましょう。腸腰筋が鍛えられ、体幹が強くなります。余裕のある方は、このポーズからさらに両手を上に上げた「ハイランジ」にも挑戦してみましょう。より体幹を強化できますよ。
三日月のポーズができない原因は?
三日月のポーズができない原因の一つに、重心を落としたときに感じる膝の痛みがあげられます。膝に痛みがある方は、膝の下に折りたたんだブランケットやバスタオルを敷いて行ってみてください。
また、運動不足などで股関節が硬くなっていると、腰を落としたときに股関節に痛みを感じることも。そんなときは後ろに伸ばした脚を一歩前に戻し、前後に開いた脚の幅を少し狭めて股関節を無理なく伸ばしましょう。
立位の三日月のポーズってなに?
立位の三日月のポーズ(パールシュバチャンドラーサナ)は、両足の親指の付け根を揃えてまっすぐ立つ山のポーズ(タダーサナ)から吸う息で両手を上にあげて頭上で指を組みます。吐く息で身体を左右に倒していくポーズです。
三日月のポーズで体をゆっくりと伸ばそう
ヨガの定番ポーズの一つとも言える三日月のポーズは、肩こりの軽減や体全体の引き締め、冷えやむくみ、便秘の解消など、女性に嬉しいさまざまな美容健康効果が期待できます。正しく効果を得るためにも、正しいやり方で取り組みましょう。また、三日月のポーズにさまざまなポーズを組み合わせると、より多くの効果を得られるでしょう。
三日月のポーズで体をゆっくりと伸ばすリフレッシュタイムを、毎日の習慣にしてみてはいかがでしょうか。